2020年 2月の終わり頃だったと思います。
不思議な夢を見ました。
夢の記憶は目覚めてすぐにおぼろげになり時とともに
消えてゆくものなのですが、
その日見た夢の断片は、数か月経った今でも記憶の中に
留まっている不思議な夢でした。
まずは夢の内容について話しておきます。
― 夢の断片 その一 ―
そこは小さなゲームセンターかまたは何かの商業施設内の
ゲームコーナーのような所だったと思います。
1人の女性が椅子に座りゲームをしていて僕は後方からそれを見ている。
球技系のゲームのように見えました。
彼女のゲームを操る手さばきが素早く異常なまでに正確で
僕は驚きを隠せませんでした。
彼女の背中越しに、ゲームの画面を見ていたら
左手の方から数人の若者が近づいて来ました。
直感で僕に絡んでくるのがわかったので目を合わせないようにと思いながらも
その内の一人と目が合ってしまいました。
その瞬間、若者が大声で何か叫びながら近づいてきます。
何を喋っているのかはわからなかったが、突然大声で怒鳴られた僕は
無性に腹が立ち、汚い言葉を返していました。
するとその若者は、
〝違う〟
〝この文字の読み方(または書き方)を教えてくれ〟
と叫んでいたのでした。
理解した僕は、木の棒の様なもので
地面に縦線を数本引き、何かしらの文字を書いたのを憶えています。
いや、書こうとしたが解らず文字は完成しなかったのかも知れません。
― とにかく夢の中の記憶なので、憶えているままに書き留めます。 ―
― 夢の断片 その二 ―
場面は変わります。
彼女と並んで座り、今からどこかに行く相談をしていました。
近くで見た彼女。
髪型はショートカットで前髪も短い。
何といえばいいかよくわからないが、あっさりとした顔立ちの美しい女性でした。
僕たちはどこに行くか黙って考えている。
ふと後方を見ると駅にある路線地図の様なものがそこにあった。
その地図上に表記してある“南”ともう一文字の地名の場所が
僕は気になりました。
多分“南方”だったと憶えています。
住所などは書いてませんでしたが、そこは神戸市の中心部より
少し西にあたる場所なのはすぐわかりました。
だが彼女はグーグルマップの様な地図を僕に見せ、淡路島の南西の小さな島に
行く事を僕に伝えました。
言葉で言ったのかどうかわかりませんが意思は伝わりました。
夢の中でも、その場所に島がないのは理解していましたが何故か
僕は昔からその島に行くのを願っていたらしく、その島を見たとたん
ワクワクしていました。
そういえば、彼女と言葉を交わした事はないと思う。
彼女と並んで座り最初にした行為、それは彼女と唇を合わせた事でした。
でもそれは男女の接吻とは違い、ただ彼女の唇を僕の唇でなぞった程度の
ものだったと思います。
その行為により、彼女の意思を言葉なしで理解する事が
出来るようになったのかも知れません。
その島に行くのはいいが、今日中には帰って来る事が出来ないなと思いました。
でも彼女は淡路島に渡るのに10分、その小さな島にたどり着くまで50分
で行けるから大丈夫と伝えてきました。
そういえば、過去にどこかの島へ船で行く夢を幾度となく見ているのを思い出します。
いつも同じ島でした。
フェリーの様な船で、彼女の言う通り10分程度で目的の島に到着したと思います。
初めは島へ行きすぐに戻る。
次からの夢は島に行きながら、少しずつ島の奥へと進みまた戻る。
夢を見るたびに島の奥へと進んでいました。
あの島は、淡路島だったのかな。
僕は行く事を決心しました。